マーケティングで活用できるオススメのビジネスフレームワーク14選

こんにちは!探究.com編集部です。今回はマーケティングについて考える場面で活用できるオススメのビジネスフレームワークを紹介しています。マーケティング担当者の方、ビジネスフレームワークの活用を考えている方などはぜひチェックしてみてください。

マーケティングで活用できるビジネスフレームワーク

マーケティングとは?

今回の主題である「マーケティング」ですが、人によって場合によって様々な定義や認識がある言葉です。以下の定義はマーケティングを語る上で定番の、「日本マーケティング協会」によるマーケティングの定義です。

企業および他の組織1)がグローバルな視野2)に立ち、顧客3)との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動(日本マーケティング協会 1990年)
引用元:https://www.jma2-jp.org/jma/aboutjma/jmaorganization

詳しくは上記の引用元ページにて参照ください。当記事の中では、「商品の購入など、特定の行動を促すことを目的とした顧客とのコミュニケーション・関係性の構築」をマーケティングの定義とします。今回は、その活動の中で活きるビジネスフレームワークをピックアップしていきたいと思います。

なお、「ビジネスフレームワーク」の概念や考え方そのものについては、下記の記事にて紹介していますので、事前に合わせてチェックしてみてください。

関連記事:ビジネスフレームワークを活用して問題解決を加速させる【オススメの基本フレームワーク紹介】

オススメのビジネスフレームワーク一覧

3C

3Cは、顧客(Customer)・自社(Company)・競合(Competitor)の3つの要素から組織の置かれている環境を分析するフレームワークです。自社環境や他社の競合状態、市場(顧客)の状況を把握し、マーケティング戦略を立案する際に役に活用します。

関連記事:【企画立案】3C分析のテンプレート

SWOT

SWOTは、組織の持つ競争優位性について分析するフレームワークです。「好影響⇄悪影響」と「内部要因⇄外部要因」の2つの軸によって構成される「強み」「弱み」「機会(チャンス)」「脅威(ピンチ)」の4つについて、情報収集・分析を行うことによって、マーケティング戦略の立案に活用します。

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STP

STPとは、セグメンテーション(Segmentation)・ターゲティング(Targeting)・ポジショニング(Positioning)の3つの要素・流れでマーケティング戦略をフレームワークです。なお、「セグメント」とは、同じ属性や特性、ニーズなどを持つ人々の集合(集団)を意味し、その集合の分類を考え細分化することを「セグメンテーション」と呼びます。

市場を細分化(セグメンテーション)し、その内どの市場を狙うかを決め(ターゲティング)、そして狙う市場に対して自社はどのような商品やサービスなどの価値を提供して行くかを決める(ポジショニング)のがSTPです。

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ポジショニングマップ

上述のSTPにおける「ポジショニング」のステップで有効なフレームワークの一つが「ポジショニングマップ」です。ポジショニングマップは、顧客が商品サービスを認識・意思決定する際の要素を軸に設定し、マトリクス上に競合各社のポジショニングを可視化する手法です。競合のポジショニングを把握した上で、自社の戦略を考えます。

関連記事:自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

4P

4Pとは、製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、販売促進(Promotion)の4つの要素を考える、マーケティングの基本となるフレームワークです。4Pの要素を組み合わせながら総合的に考えてマーケティング施策を設計することを「マーケティングミックス」と呼びます。コトラーの提唱した「マーケティング・マネジメント・プロセス」では、STPを考えた後、4Pを考えるという流れが推奨されます。

関連記事:マーケティング調査の基本となるビジネスフレームワーク4P分析【テンプレート掲載】

4C

4Cは上述の4Pとセットで考えるマーケティングのフレームワークです。4Pに対して、「顧客から見た視点」で考えるのが4Cです。具体的には、顧客価値(Customer Value)、コスト(Cost)、利便性(Convenience)、コミュニケーション(Communication)の4つの要素を考えます。企業目線で見たらどうか、顧客目線で考えたらどうか、といった視点の使い分けを行えるようになることが重要です。

関連記事:マーケティングの4Pと合わせて知っておきたい4C【フレームワーク】

イノベーター理論/キャズム

新商品や新サービス、新技術が市場にリリースされた際、一気に全体に広まるのではなく、一部の人々が採用し、徐々に市場全体に普及していくという流れがあります。その普及していく順番を、顧客の属性で分類してモデル化したのが「イノベーター理論」です。具体的には、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティー、レイトマジョリティー、ラガードの5タイプに分類され、イノベーターから順に普及します。

イノベーター理論では、アーリーアダプターとアーリーマジョリティーの間に大きな溝があるとされており、これを「キャズム」と呼びます。マーケティングを考える上では、イノベーターとアーリーアダプターに普及させるためのアプローチと、キャズムを越えるためのアプローチを区別して考える必要があります。革新的な商品サービスを市場に展開する場合には、自社の商品サービスが今、市場においてどの程度普及しているのかを意識してマーケティング施策を考えます。

関連記事:マーケティングについて考える上で知っておきたいイノベーター理論とキャズム

AIDMA

マーケティングでは、顧客の心理段階や行動プロセスを可視化し、プロセスに沿ったアプローチを考えることが重要です。

AIDMAは、顧客が商品サービスを認知するところから購買(行動)に至るまでのプロセスを可視化し、マーケティング施策を設計する際に活用されるフレームワークの一つです。具体的には、Attention(認知)、Interest(興味関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)という5つのプロセスを考えます。

関連記事:AIDMAとは?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーションを設計する【フレームワーク】

AISAS

上述の「AIDMA」をSNS時代の顧客行動プロセスに合わせて発展させたのが「AISAS」です。「認知・興味関心・調査・行動・共有」で構成されます。SNSの普及によって、「共有」が次なる認知を生み出す大きなポイントとなっています。電通によって提唱されました。

関連記事:マーケティング施策を考える上で知っておきたいフレームワーク「AISAS」

FCBグリッド

FCBグリッドとは、商品の特性に合わせたマーケティングコミュニケーションを考えるフレームワークです。「顧客の関与度」「商品タイプ」の2つの軸で構成されるマトリクスを用いて、自社の商品に合った最適なコミュニケーション施策を設計します。

関連記事:自社商品の市場性を考えるフレームワーク「FCBグリッド」【マーケティング】

共感マップ

マーケティング施策を考えるために、自社の代表的な顧客の属性を一人の人物像として抽出する「ペルソナ」という考え方があります。共感マップは、このペルソナが価値体験のプロセスの中でどんな状況に置かれているか、どんなことを感じ、考えているかといった情報を可視化する手法です。

関連記事:ターゲットの気持ちを可視化する共感マップのサンプルとテンプレート

カスタマージャーニー

カスタマージャーニーとは、「顧客の旅」つまりは「顧客の価値体験プロセス」を意味します。そして、カスタマージャーニーマップとは、その「顧客の価値体験プロセス」をマップ状に可視化する手法のことです。商品サービスの購入やお問合せなど、最終的なゴールを設定し、そこに至るまでの各心理段階・時間軸に合わせて揺れ動く顧客の感情を設計し整理します。

各段階での顧客のニーズに合わせて、提供コンテンツの設計、KPIの設計を行います。

関連記事:カスタマージャーニーマップの書き方とサンプル【テンプレート配信】

AARRR

AARRR(アー)とは顧客獲得から収益化までの段階を5つに分け、それぞれの段階に応じたKPIを設定、仮説検証していく際に活用されるフレームワークです。

具体的には、①Acquisition(獲得)、②Activation(活性化)、③Retention(継続)、④Referral(紹介)、⑤Revenue(収益化)の5つの段階に分けて考えます。

関連記事:AARRRを用いてKPIの設定と改善を行う【テンプレート・サンプル付き】

KPIツリー

KPI(Key Performance Indicator)とは、業績を定量的に評価するための指標を意味します。加えて、組織が最終的な目標とする、「売り上げ」などの定量的な指標のことをKGI(Key Goal Indicator)と呼びます。KGIを中間指標したものがKPIとなります。

そして、頂点をKGIとし、分解したKPIをツリー状に整理したものをKPIツリーと呼びます。細かく指標設定と計測を行うことによって、具体的な施策の設計と改善ができるようになるメリットがあります。戦略・戦術策定、目標管理で活躍するフレームワークとなっています。

関連記事:役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方

今回ピックアップしたビジネスフレームワーク一覧

ひとまず、今回ピックアップするフレームワークはここまでとさせていただきます。紹介したフレームワークの一覧を掲載しておきますので、気になるフレームワークがある場合は復習がてら再読してみてください。

  1. 3C
  2. SWOT
  3. STP
  4. ポジショニングマップ
  5. 4P
  6. 4C
  7. イノベーター理論/キャズム
  8. AIDMA
  9. AISAS
  10. FCBグリッド
  11. 共感マップ
  12. カスタマージャーニー
  13. AARRR
  14. KPIツリー

おわりに

以上、マーケティングで活用できるオススメのビジネスフレームワーク12選についてでした。マーケティングについて考えようと思うものの、漠然としていて思考が進まないという時は、ビジネスフレームワークを活用してみてはいかがでしょうか。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。こちらも合わせてチェックしてみてください。

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