自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

こんにちは!探究.com編集部です。本日は商品やサービスのポジションをどう取るか?を検討する際に役に立つ手法「ポジショニングマップ」についての投稿です。

競合との差別化を行いたい。でも競争優位性を持っている資源なども特にないし、どのようにして差別化を図っていけば良いだろうか…と頭を抱えている方などはぜひチェックしてみてください。

ポジショニングマップについて

ポジショニングマップとは?

言葉の意味について

まず、市場における自社事業(または商品サービス)の位置付けのことを「ポジション」と呼びます。

そして、市場を分析し、差別化ができるよう自社事業を位置付けるために活用するフレームワークが「ポジショニングマップ」です。

情報の溢れる現代社会に置いて、自社事業や商品サービスを顧客に認知してもらうためには、他の商品サービスとの違いを認識してもらう必要があります。その違いを作り出す差別化のポイントを見出す際、このポジショニングマップが役に立つという訳ですね。

ポジショニングマップについて

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

ポジショニングマップでは、顧客が事業および商品サービスを認識したり判断する際の要素を2つの軸に設定し、マトリクスを作成、その上に競合各社の情報を書き出して整理していきます。

上図は学習塾の事業を考える際のポジショニングマップの簡易な一例です。今回で言えば「品質」軸と「コスト」軸を採用しています。各競合がどのようなポジションを取っているのかを把握した後、自社のポジションを考えていくという手法です。以下、その流れについて紹介します。

ポジショニングマップの活用手順例

軸を取る

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

まずポジショニングマップで使用する軸を設定します。顧客が商品サービスを選択する際に、思い浮かべたり重要視する要素を2つピックアップし、軸として採用します。

競合の情報を整理する

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

コストと品質で競合の情報を収集し、マトリクス上に配置していきます。

学習塾事業の場合ですと、「コスト」は授業料などの情報、「品質」は講師や設備、サポートの充実度などを考えると良いでしょう。

自社のポジションを考える

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

競合のポジションを見ながら、自社が差別化できそうな場所を探していきます。この時、現状のマッピングだけでなく、将来的にどのような動きがあるだろうか?という視点を交えて検討することがポイントです。

軸の取り方の例

以上がひとまず基本のポジショニングマップ活用の流れとなります。頭で概念は理解できるものの、一つ目の「軸を取る」というところが想像以上に苦戦します。

というのも、代表的な「コスト」と「品質」でマトリクスを作成すると、差別化できる要素が見つからないというケースが多いからです。

そこで、一つのマトリクスだけではなく、いくつか軸を変えたマトリクスを試してみて、差別化できる要素がないかを探していくのがオススメです。

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

ポジショニングマップを活用する場合は、この軸を取る部分が肝です。軸の取り方でほぼ活用できるかどうかが決まります。

妥協せずトライアンドエラーを繰り返してコツを習得したいポイントですね。また、複数人のアイデアを借りることができるのであれば、違った角度からのアイデアを募ることをオススメします。

<注意>
軸を考える際、あくまでも基準は顧客が商品サービスを認知するための要素や、判断する際に重要視する要素をピックアップします。作り手都合の要素で軸を取ると、紙面上では差別化できていても、現実では全く役に立ちません。

どのような切り口で要素を考えれば良いか迷った場合は、形態分析法や属性列挙法、PEST分析で見ることのできる要素、などを参考にしてみてください。

参考記事:要素を分解して新しい組み合わせを考える想像技法「形態分析法」

参考記事:テーマを属性ごとに分解して考える属性列挙法

参考記事:PEST分析テンプレート配信

フレームのテンプレート

自社事業や商品サービスのポジションを検討する「ポジショニングマップ」

今回ピックアップさせていただいたポジショニングマップについて、パワーポイントで作成したフレームのテンプレートを掲載させていただきます。目的に合わせて編集してご活用ください。

テンプレート:ポジショニングマップ

おわりに

以上、商品サービスのポジションを検討するフレームワーク「ポジショニングマップ」についてでした。

なお、自社事業や商品サービスのポジションを一度取ったとすると、そこが終わりではなくそこからが仮説検証の始まりです。顧客側の意識とのズレはないか?競合とのバランスはどうか?反応はどうか?など、常に情報を収集しながらベストなポジションを検討していきましょう。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

関連記事:SWOT分析に使えるテンプレート配信中!

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