こんにちは!探究.com編集部です。今回は目標設定の場面、および設定した目標を達成していくプロセスの中で活用できるフレームワークを紹介します。
自分自身の目標設定を行いたい、スタッフの目標達成を支援したい、チームの目標設定を行いたいなど、目標について考えたい方はぜひチェックしてみてください。
目標設定の2ステップ
指標と目標
具体的なフレームワークの紹介に入っていく前に、目標設定を行う際に意識しておきたい2つのステップについて紹介します。
目標を設定する場合にはまず「①何を指標とするのかを決める」というステップがあり、「②具体的にどの程度の数値(または状態)を目指すのか」へと進みます。
具体的な例を挙げると、営業の成果を上げたい!という目的に対して、「訪問数」「商談数」「契約数」の3つを測ることを決め、次に「100件訪問/月」「うち20社と商談」「さらにそのうち5社と契約」といった具合に具体的な目標数値を設定します。
なぜ指標を考えるのか
上記のように、いきなり目標数値を考えるのではなく「指標」を先に考えることで、そもそもの目的と各レベルの目標がどのような関連性を持っているかを把握しやすくなるというメリットがあります。
指標化することによって、それぞれの数値を方程式化することができ、構造把握ができるということです。また、指標を設定するということは、何を改善していくのか?という改善ポイントを明確化することでもあります。
目標設定を行う場合には、この指標を決める、目標数値を決める、という2つのステップを意識してみてください。
目標設定・目標達成に活用できるフレームワーク
以下、目標設定・目標達成の場面で知っておくと思考の幅が広がるフレームワークをピックアップしています。詳細な使い方の解説およびテンプレートについては、各フレームワークの個別記事を参照ください。
KPIツリー
KPIとは「重要業績評価指標」のことで、目的達成のために重要な指標のことを意味します。KPIツリーとは、それらの各KPIを明確化し、それぞれのKPIがどのような関係性を持っているかを構造的に把握するフレームワークです。
KPIツリーを作成した後、それぞれの目標数値を設定すれば、目標ツリーを作成することが可能です。
KPIツリーについて
役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】
マンダラート
マンダラートとは、中心に設定したキーワードやアイデアを周辺のマスに広げていく手法で、主にアイデア発想の場面で活用される手法です。これを応用し、中心のマスに目標を設定し、周囲に下位の目標を書き出していくという使い方をすることができます。
上位の目標を達成するために、どのような下位目標を達成する必要があるかを書き出していく際に便利ですね。最終的には、論理的に整理するため、KPIツリーのようにツリー状に落とし込んでいくのが良いでしょう。
マンダラートについて
連想によってアイデアを広げるフレームワーク「マンダラート」
SMART
SMARTとは目標設定の質を高めるポイントをまとめたフレームワークです。具体的か?測定可能か?達成可能か?経営目標に結びつくか?時間制約があるか?という5つの側面から設定した目標をチェックし、改善します。
目指すべき目標が曖昧だったり、魅力のない目標では、到達することが難しくなるでしょう。目標設定の質がいつも低くて悩んでいる場合は、一度SMARTに当てはめて目標を考えてみると良いでしょう。
SMARTについて
目標設定のフレームワークSMART
ロードマップ
ロードマップとは、目指したい目標に対して、そこに到達するまでの中間目標(マイルストーン)を設定することで、目標達成までの道筋を考えるフレームワークです。事業戦略レベルの目標設定から、個人のキャリアレベルの目標設定まで、幅広く活用できる手法です。
ロードマップについて
ロードマップの書き方とパワーポイントテンプレート
タイムマシン法
タイムマシン法とは、目指すべき未来のゴールを設定し、そこから逆算して課題やアイデアを考える手法です。未来を起点として、中間目標を考えて設定する際に活用できます。前述のロードマップのベースにある考え方であり、よりシンプルなフォーマットのフレームワークとして活用することが可能です。
タイムマシン法について
ゴールから逆算して中間目標を設定するタイムマシン法
GROWモデル
GROWモデルは、コーチングなどの場面で用いられることの多い、目標の設定、現状の把握、資源の発見、選択肢の創出、意欲の確認で構成される、目標達成を支援するフレームワークです。
GROWモデルについて
スタッフの目標達成を支援するGROWモデル
PDCA
PDCAは、計画、実行・結果、評価、改善の4要素で構成される、改善サイクルです。目標の設定時はもちろん、目標を達成していくまでの改善活動を考える場合に、ベースとして持っておきたい必須の考え方と言えるでしょう。
何よりもまず「行動を起こす」ことが重要ですが、行動を起こすだけではより良い成果を生み出していくことは難しいものです。行動を起こすことで得られた結果を受け止め、振り返り、次なるアクションを導き出していく、継続的な努力が必要不可欠です。PDCAを意識して、目標達成までの改善活動を進めていきましょう。
PDCAについて
業務の振り返りから改善策の策定までに活用できるPDCAチェックシート
おわりに
以上、目標設定・目標達成に活用できるオススメのビジネスフレームワークについてでした。本記事で紹介したフレームワークが、目標達成の参考になっていれば幸いです。
それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。目標設定・目標達成を考える上で、ぜひ参考に合わせて読んでみてほしい記事を下記にピックアップしています。よければチェックしてみてください。
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