役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】

こんにちは!探究.com編集部です。本日は事業や商品サービスの運営に関わるなら知っておきたいフレームワーク「KPIツリー」について投稿しています。

目標設定、戦術立案、改善策の策定などを行う際、欠かせない「KPI」をツリー状に整理する手法です。ぜひチェックしてみてください。

KPIツリーについて

KPIとは?

KPI(Key Performance Indicator)とは、重要業績評価指標のことで、業績を定量的に評価するための指標のことです。また、個人や組織が事業の運営において最終的に達成すべき、「売り上げ」などの定量的な指標のことをKGI(Key Goal Indicator)と呼びます。

KPIツリーとは?

このKGIを中間指標となるKPIに分解し、進捗の定量的な測定、改善を行えるようにしたフレームワークがKPIツリーです。KGIを頂点とした樹形図の形で表現されます。

KPIツリーを作成し、細かく指標設定と計測を行うことによって、具体的な施策の設計と改善ができるようになるというメリットがあります。

KPIツリーの作成例

役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】

具体的にKPIツリーのイメージを掴むため、ここでは「パン屋」の「売り上げ」をKGIに設定した場合のKPIツリーの例をピックアップしてみました。

KPIツリー作成のメリット

具体的な施策を考えることができる

指標を細かく分解することで、具体的に施策を考えることができます。これは、それぞれの立場から全体に貢献するための施策を考えられるようになるという意味でもあります。

例えば新入社員がいきなり売り上げ全体のことを考えるのは難しくても、再来店を促すキャンペーンの反応率を上げることで、全体の売り上げを○○%上げることができる、というように、全体と部分を把握することができます。

結果の測定と改善を行うことができる

定量的な指標を細かく設定することによって、具体的な数値やデータの取得が可能となります。そして、具体的な数値やデータが集められると、具体的で効果のある改善策を考えることが可能になるというメリットがあります。

各メンバーの役割や責任を明確化できる

KPIツリーを作成することの3つ目のメリットは、関わるメンバーそれぞれが役割と責任を明確に持つことができるということです。この場合であれば、全体の目指す売り上げ増のために、自分が何をすべきなのかを明確化できるという訳ですね。

KPIの作成手順

ゴール(KGI)の設定

役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】

ツリーの頂点(到達を目指すゴール)となるKGIを設定します。例では「売り上げ」をKGIに設定しています。

KPIの細分化

役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】

設定したKGIをどのようなKPIで分解するかを考えて書き出していきます。例ではまず、「売り上げ」というKGIを「顧客数」「顧客単価」という2つのKPIに分解しており、それぞれをさらに細かいKPIへと分解して考えています。

顧客の種類をさらに細分化したり、商品毎に細分化してKPIを設定することも可能です。必要なレベルまで分解して考えましょう。

KPIツリー作成時の注意点

KPIは加減乗除で表現できる形で

分解を行う際、分解前の要素は、分解後の要素の加減乗除で表現できる形であることが重要です。

役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方【例を用いて紹介】

例えば「売り上げ」というKGIは「顧客数」と「顧客単価」のかけ算、「来店者数」というKPIは「新規客」と「リピート客」の足し算で表現できるということですね。この時、KGIから末端のKPIまで、単位にズレがないように意識します。

KPIは測定できる要素を設定する

KPIを設定する場合は、実際に計測できる要素を設定する必要があります。例えば「顧客満足度」などをKPIに設定したとしても、この状態では計測できないため、問題の発見や改善を行うことができません。

計測可能な要素を設定するか、あるいは計測可能な要素に分解して考える必要があります。(例えば、アンケートの満足度記入欄の値を顧客満足度の要素として計測する、などが考えられます。)

サンプルデータ

今回ピックアップさせていただいた「KPIツリー」について、パワーポイントで作成サンプルデータを掲載させていただきます。必要に応じてダウンロードし、ご活用ください。

サンプル:KPIツリー

おわりに

以上、役割・目標・責任を明確化するKPIツリーの作り方についてでした。ここではKPIに基づいて実際にどれくらいの値を目指すのか?という目標値の設定までは行なっていません。具体的にアクションプランに落とし込んで行く場合には、今回作成したKPIツリーを用いて、目標値の設定を行なっていきましょう。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらの記事も合わせてチェックしてみてください♪

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