バリューチェーンを再構築して新たな戦略を探るデコンストラクション

こんにちは!探究.com編集部です。本日はバリューチェーンを再構築することで、新たな戦略の糸口を探る手法「デコンストラクション」についての投稿です。

デコンストラクションについて

デコンストラクションとは?

デコンストラクションとは既存のバリューチェーンを再構築することで、業務の抜け漏れダブりを修正して生産性を高めたり、新たな価値提供の仕組みを考えるために用いられるフレームワークです。

変化の激しい現代では、新しい技術によってバリューチェーンの一部または全体が抜本的に変わることも多くなっています。テクノロジーや文化、政策の変化、そして業界の動きなどを把握しながら、常に最良のバリューチェーンを模索していくことが重要ですね。

チェックポイント
①バリューチェーン全体の中でコストの割に価値の低いプロセスはどこか
②自社の事業は、顧客にとってのバリューチェーンの全体か一部か
③自社の事業で、ネットワークによって外部からの影響を受けるのはどこか
④現在保有している資産の中で、負債となるものはどれか
⑤どのような新しいプロセスや能力が必要となるか

デコンストラクションの代表パターン

バリューチェーンを再構築して新たな戦略を探るデコンストラクション

バリューチェーンを再構築する際、主に下記の4つのパターンに分類されます。自社事業のバリューチェーンを各パターンに当てはめて考えるとどうなるか、チェックしてみてください。

①レイヤーマスター

特定のプロセスに特化して競争優位性を築くパターン。バリューチェーンの一部に特化して資源を投下し、技術や経験を蓄積することで優位に立てる場合があります。

②オーケストレーター

自社事業が価値を発揮するコアとなるプロセス以外をアウトソーシング(外注)するパターン。既存のバリューチェーンの中からコスト負担の大きいプロセスを外注する場合や、新たなるバリューチェーンを構築し、アウトーシングを活用しながら全体の価値を高めようとする考え方があります。

③マーケット・メーカー

既存のチャネルの弱みや問題点を改善し、新しい市場を開拓するパターン。顧客への影響力を築きます。

④パーソナル・エージェント

顧客への販売代理店となって、市場への影響力を高めるパターン。

デコンストラクションアイデア整理シート

バリューチェーンを再構築して新たな戦略を探るデコンストラクション

今回紹介した「デコンストラクション」について、バリューチェーンを再構築するための、各パターンの工夫点を模索して整理するフレームのテンプレート(PPTデータ)を掲載させていただきます。必要に応じてダウンロードし、ご活用ください。

テンプレート:デコンストラクション

おわりに

以上、バリューチェーンを再構築して新たな戦略を探るデコンストラクションについてでした。時代の流れや自社のステージに合わせて、バリューチェーンが適切な状態にあるか、ぜひこの機会にチェックしてみてください。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらも合わせてチェックしてみてください。

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参考書籍
『BCG戦略モデル』水越豊(ダイヤモンド社)

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