AIDMAとは?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーションを設計する【フレームワーク】

こんにちは!探究.com編集部です。今回は企画立案の際に知っておきたいAIDMAについての投稿です。企画立案の中でも特に、マーケティングや販売促進、広告、広報、PR など、顧客とのコミュニケーションについて考える場面では必須とも言える考え方の一つです。

これからAIDMAについて学びたい方はもちろん、AIDMAってよく聞くし、自社でも何気なく使っているけど、きちんと立ち止まって考えたことはないかも…という方などはぜひチェックしてみてください。

AIDMAを企画立案の中で活用する

購買行動モデルについて

まずAIDMAに入るまでに「購買行動モデル」について触れておきます(AIDMAも購買行動モデルの一つ)。購買行動モデルとは、顧客が商品やサービスを購入するまでにどのような行動に至るのかをモデル化したものです。

例えば商品を購入するまでには、「購買」という段階だけでなく、まず最初に「認知」の段階があるよね、認知と購買の間に「興味(を持つ)」段階があるよね、というように、顧客が購買に至るまでのプロセスを可視化します。

購買行動モデルに沿って考えることで抜け漏れや偏りを軽減する

そうすることで、顧客がどの段階で抜け漏れているかを明確にし、段階毎に適切なコミュニケーション施策を考えることができるようになります。

例えば「購買」の段階の改善ばかり考えていたとしても、問題は「興味」の段階にあったとすると、購買段階の工夫を行っても得られる効果は低いでしょう。購買行動モデルを用いて考えると、こうした思考の抜け漏れや偏りを軽減することができます。

AIDMA(アイドマ)とは?

そして、その購買行動モデルの代表例の一つが「AIDMA(アイドマ)」です。AIDMAはAttention(認知)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Memory(記憶)・Action(行動)の5つの段階で構成されます。

AIDMAとは?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーションを設計する【フレームワーク】

ローランド・ホール氏が提唱した購買行動モデルで、マーケティングを考える上では基本的なフレームワークとなっています。以下、それぞれの段階の概要について、軽く触れておきたいと思います。

各段階に応じた施策を設計する

Attention(認知)

いかに顧客から認知してもらうかを考えます。どんなに良い商品やサービスがあっても、それを誰も知らなければ届くことはありません。チラシや広告、営業活動、SEO(Web検索)施策など、知ってもらうための施策を設計します。

Interest(興味関心)

認知してもらっても、それが顧客にとって役に立ちそう、メリットがありそう、あるいは面白そうと思ってもらえなければそれ以上、商品やサービスについて深く理解しようとすることはありません。顧客の興味や関心をどうすれば得られるかを考え、そのための施策を設計します。

Desire(欲求)

興味を持ってもらった上で、より「欲しい」と思ってもらうために何が必要かを考えます。明確なメリットやスペック情報、あるいは割引をはじめとするお得情報など。

Memory(記憶)

顧客が商品サービスを欲しいと思ってから、すぐに購買に至る訳ではなく、時間的に間が空く場合があります。その間に忘れられて終わってしまわないように、いかにして覚えておいてもらうか?いかにして思い出してもらうか?を考え、記憶に残るための施策や再アプローチするための施策を設計します。

Action(購買)

最終的に購買に至る段階での施策を考えます。いかに購買へ進んでもらうか?いかにストレスなく購買を行ってもらうか?を考え、施策を設計します。

同じコミュニケーションツールでも段階に応じてその内容は異なる

さて、上記のように、各段階に応じた施策の設計を行います。同じチラシを作るにしても、認知を目的とするチラシを作成するのか、記憶を目的とするチラシを作るのか(あるいは両方を目的とするのか)によって、内容が異なってきます。段階を可視化することで、何のために何をするのか?をセットで考えられるようになります。

AIDMA(購買行動モデル)と相性の良いファネル分析

AIDMAを含め、購買行動モデルを用いて施策を実行した際、その結果を計測する時に持っておくと便利な考え方が「ファネル」の考え方です。

ファネルとは、理科の実験などで使う「漏斗(ろうと)」を意味するもので、段階やプロセス毎の「目減り率」を可視化、分析するのに向いている考え方です。

AIDMAとは?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーションを設計する【フレームワーク】

例えばAIDMAの5つの段階について、どの段階からどの段階への間で顧客が自社のコミュニケーションから離脱しているかを可視化するのに役立ちます。ファネル分析については下記の記事で別途紹介していますので、よければ参照してみてください。

関連記事:ファネル分析とは?分析やコミュニケーション設計の場面で活きる【フレームワーク基礎】

AIDMA活用のワークシートテンプレート

今回ピックアップしたフレームワーク「AIDMA」についてのテンプレートデータを掲載しています。

AIDMAとは?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーションを設計する【フレームワーク】

フォーマットの使い方としては、まずAIDMAの各段階において、顧客がどのような状態にあるか、そしてその状態で何を望んでいるか(ニーズ)を書き出した上で、そのニーズを解決するためのコミュニケーション施策を設計するという仕様なっています。PowerPointデータをUPしていますので、目的に応じて編集し、ご活用ください。

テンプレート:AIDMA

AIDMAと合わせて知っておきたい購買行動モデル

今回紹介したAIDMAですが、時代の変化に応じてAIDMAをさらに発展させた購買行動モデルが開発されています。代表的なもので言えば、電通がスマートフォンの普及、インターネットの普及に伴って開発した「AISASモデル」などがあります。

下記の記事にて、購買行動モデルをいくつか紹介しているので、よければ合わせてチェックしてみてください。

関連記事:顧客とのコミュニケーションを考える際に知っておきたい購買行動モデル【フレームワーク】

おわりに

以上、 AIDAMA(アイドマ)って?顧客の購買行動モデルに沿ってコミュニケーション施策を設計する【フレームワーク】についてでした。マーケティングに関わる人なら誰もが一度は耳にしたことがあるであろうAIDMA。噛み砕いて理解することで、いつの時代も応用して用いることのできる、汎用性の高い思考ツールです。

ぜひ、自分の中で「AIDMAをもっと使いやすくするにはどうすれば良いか?」など問いを立てて思考を深めてみてはいかがでしょうか。それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

関連記事:マーケティングで活用できるオススメのビジネスフレームワーク14選

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