どうもこんにちは!本日は自社事業の分析や、戦略設計の際に活用されているフレームワーク「プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)」についての投稿です。
これはボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が提唱した有名なフレームワークで、ビジネスフレームワークに関する書籍や記事の中で多数登場します。本記事では基本的な考え方とテンプレートを配信しています。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントについて
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントとは?
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とは、「市場成長率」軸と「相対的マーケットシェア率」軸のマトリクスを使って、事業の分析を行うためのフレームワークです。
マトリクスの4象限はそれぞれの特徴を表現して「花形事業」「問題児」「負け犬」「カネのなる木」と呼ばれ、自社の保有する各事業をそれぞれの象限に整理、今後の戦略の方向性を検討していくために活用されます。
このフレームを利用するにあたり「成長率の高い事業ほど業界の変化や競合他社の動きが活発なため資金が必要となる」「マーケットシェア率の高い事業ほど自社は収益を上げやすい」という2つの前提条件を考慮します。
それぞれの事業は収益獲得が目的なのか、未来を開拓するための投資目的(短期的に見ると資金が必要となる)なのか、といったことを可視化し、バランスを設計していきます。以下、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの活用手順例を紹介しています。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの活用手順例
事業を書き出していく
まず、プロダクト・ポートフォリ・マネジメントを行う際の前提条件を頭に持ちながら、マトリクス上に自社の保有する事業を書き出していきます。
この時、円の大きさで売上規模を表現します。付箋を使って書き出す場合は、売上規模によって特定のマークを付けたり、付箋の色を変えるなどすると分かり良いかと思います。
今後の方針を考える
事業を書き出したら、全体を見て今後の戦略の方針を考えます。ここでのポイントは「金のなる木」象限にある事業から生まれる収益を「問題児」象限の事業(伸びている事業)に注ぎ、シェア率を上げ「花形事業」に持っていくことです。
花形事業に移行できれば収益性が高まり、企業の利益に繋がります。そして、この花形事業の事業は、市場の成長が止まるのに従って「金のなる木」へとシフトしていくという流れになります。
戦略を設計する場合は、この流れを意識することに加え、多少リスクを取ってでも「問題児」象限の事業に資源を注ぐこと、およびそのための体制づくりをいかにして行っていくかを考えることがポイントとなりますね。
書き出し例
例えば上図はバス事業をメインとして、その周辺に事業を展開している企業のプロダクトポートフォリオの書き出し例です。バス事業や鉄道事業の収益を介護事業や民泊事業へと注力していくことが、有効であるのではないかという検討を行うことができます。
テンプレート
今回ピックアップしているプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントのフレームをパワーポイントで作成したテンプレートを添付させていただきます。目的に応じて編集し、ご活用ください。
テンプレート:プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント
おわりに
以上、自社事業の分析に!プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)についてでした。本フレームは事業それぞれにどのような目的でリソースを注ぐかを検討するためのフレームです。創発系の思考についてはアイデア発想や解決策カテゴリを合わせてチェックしてみてください。
それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらも合わせてお読みください♪
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なお、本記事の作成には下記の書籍を参考にさせていただいております。今後も、本記事の内容については加筆修正していきたいと思っております。
参考書籍:グロービスMBAキーワード 図解 基本フレームワーク50