商品アイデアやマーケティング施策の立案に欠かせない顕在ニーズと潜在ニーズ

こんにちは!探究.com編集部です。企画の現場でよく聞く「ニーズ」という言葉。顧客のニーズが多様化し、複雑に入り乱れる今、理解の大切さが増しています。言葉としては分かるけどあまりその意味について考えたことがなかったという方はぜひチェックしてみてください。

顧客のニーズを考える

ニーズとは

ニーズ(needs)とは「欲求」を意味し、顧客の求めているモノのことです。ちなみに「モノ」とは、人・物・事・金・情報などの資源のほか、楽しさや安心といった精神的な要素も含みます。

商品やサービスを考える際、マーケティングや営業の施策を考える際には、顧客のニーズを知り、そのニーズを満たすアイデアを考えることが必要となってくる訳ですね。

顕在ニーズと潜在ニーズ

その「ニーズ」ですが、「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の2つに分類することができます。(下図は顕在ニーズと潜在ニーズのイメージ)

端的に言えば、顕在ニーズとは顧客自身が自覚しており表面化しているニーズのことを指します。これは、顧客の言動から直接的に見て取ることができ、アンケートやインタビューでも聞き取ることがしやすいニーズです。一方、潜在ニーズとは直接的な言動からは見て取ることができない、顧客自身も自覚できていないニーズのことを言います。

例えば「目覚まし時計を買いたい」という顧客の顕在ニーズがあったとして、その背景に「朝の時間を有意義に過ごしたい」などの潜在ニーズが存在するといったイメージです。多くの場合、表面化している顕在ニーズより潜在ニーズを発見することの方が難しく、かつ重要であるとされます。以下、その理由について見ていきましょう。

潜在ニーズの発見がポイントとなる

顧客満足度の向上

潜在ニーズを把握した上でのサービスや商品の提供ができると、それを把握できていない場合よりも深い顧客のニーズにアプローチしやすたいめ、顧客満足度の向上に繋がります。

例えば、「髪の毛を切りたい」というニーズだけを見ている美容師、さらに「綺麗になりたい」というニーズも見ている美容師、加えて「異性から好印象を得たい」というニーズを意識している美容師がいたとすれば、オーダーの受け方や、サービスの提供中に提供できる話題も変わってきます。

革新的な商品サービスの開発

潜在ニーズを発見、把握することは、商品開発やマーケティングにおいて欠かせません。特に、新しいアイデアを考える場合には大きな効果を発揮します。

顕在ニーズに対応する商品やサービスは市場に溢れており、ここで勝負するには価格競争にならざるを得ない側面があり、まだ表面化していない潜在ニーズを発見し、それを満たすアイデアが生まれれば、競争優位性を持った新しい商品サービスを開発することができるからです。

潜在ニーズの発見には観察が欠かせない

さて、その潜在ニーズを発見するためにはどうすれば良いのでしょうか。潜在ニーズを考えていく方法は様々ありますが、いずれの方法についても重要になるのは顧客を「観察すること」です。顧客がサービスを体験する過程の中で、何を感じ、何に喜び、何に苦しむのかを、行動や言葉、表情を観察することで読み取っていきます。

目に見える言動の背景にどんな感情があるのかに意識を巡らせ、顧客の心理を追いかけていきます。この時、顧客の取る行動の一つ一つに、なぜその行動をとるのか?という問いを持つことで、つまりは、顕在ニーズの奥にある潜在ニーズを探ることができます。

おわりに

以上、商品アイデアやマーケティング施策の立案に欠かせない顕在ニーズと潜在ニーズについてでした。潜在ニーズを探究していくための「観察」については、今後も深掘りしていきたいと思っています。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。ニーズに関連してこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

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