こんにちは!探究.com編集部です。今回は、企画案を企画書に落とし込もうとしている方向けのチェックポイントを紹介しています。
企画案がぼんやりしたままで企画書を作成しても、通る企画書は作成できません。そこで、まず資料の作成に入る前に、最低限整理しておきたいポイントを設問形式で用意しました。これらの項目に回答ができるかどうか確認し、言語化に挑戦してみてください。
企画案を整理する際に押さえておきたいポイント
基本的に押さえておきたい6W2H
1.企画者は誰なのか?(Who)
企画の企画者が誰なのかに関する情報です。本で言えば著者にあたる情報といえます。企画者が何者なのか、どのような経験を持っているのか、個人なのか組織なのか、どのような部門の人間なのか、といった基本的な情報を整理します。
2.何のための企画なのか?(Why)
企画の目的について整理します。これは、そもそもこの企画を何のために考え、実行しようとしているのか?という上位の目的です。この企画を通して解決したい問題として、どんな問題を設定しているのかを明確にしておくことがポイントです。
3.誰を対象とした企画なのか?(Whom)
企画の特徴となる「誰に何をするのか」における「誰に」の部分です。企画の中で起こすアクションの対象者を指します。マーケティングやPRなどのコミュニケーション系の企画では「ターゲット」と呼ばれる部分です。
4.何をする企画なのか?(What)
「誰に何をするのか」の「何を」にあたる部分です。企画における主な「提供価値」を押さえることがポイントです。この「誰に・何を」がきちんと一致していなければ、企画の価値が発現されません。「誰に」で設定した人物がどんな問題課題・ニーズを抱えており、それを満たすためのソリューションとしての「提供価値」を考えられているかを確認します。
5.その企画をどのように実行するのか?(How)
企画を実際に実行するための方法論や準備する必要があるツール、実行する体制について整理します。「誰に・何を」にあたるアクションを実行するための体制や手順、工程を明確にする視点で考えて情報を整理します。工程が長くなる企画の場合は、ステップに小分けして整理するなど、理解しやすいよう情報を整理する必要があります。
6.いつ実行する企画なのか?(When)
企画の時間軸的な要素についてです。どんなタイミングで実行する企画なのか、どの程度の期間実施する想定なのか、また、企画を実行するまでのスケジュールをどのように考えているか、といった要素を整理します。
7.どこで実行する企画なのか?(Where)
企画を実行する場所や地理的な情報を整理します。どのエリアでの展開なのかという特定の場所的な視点もあれば、どの程度の範囲なのかという広さに関する視点もあります。多くの場合には、場所が変わると「誰に」で設定している対象者の属性も連動して多かれ少なかれ変わってきますので、その点も意識しておく必要があります。
8.どの程度のコストがかかるのか?(How much)
企画を実行するにあたり、どの程度の資源を必要とするのかについて整理します。ここでは主に、三大資源と呼ばれる「ヒト・モノ・カネ」それぞれがどの程度必要かを押さえておくことが重要です。
6W2Hと合わせて押さえておきたい3つの問い
ここまでのポイントは、思考整理における基本となる「6W2H」に沿った問いでした。これらは企画を考える上でも重要になるため、押さえておきましょう。以下3点については、企画をこれから落とし込んでいくにあたり、合わせて考えておきたいポイントとなります。
9.なぜあなたがこの企画を行うのか?(Why you)
なぜ「あなたが」この企画を行うのか?という問い。上記の「なぜこの企画を行うのか?(Why)」という問いは、この企画を実行する目的や意義が該当するものでした。ここでいう、なぜ「その企画を実行するのがあなたなのか?(Why You)」という問いでは、背景やストーリー、必然性について考えます。この問いについて考えるためには、上述の「あなたは誰なのか?」という問いに対する深掘りが欠かせない他、将来的にどうしていきたいのかというビジョンや想いの言語化が重要になってきます。
10.なぜ今この企画を実行するのか?(Why now)
次に、なぜ今この企画を実行するのかを明らかにします。この問いを考える上では、よりマクロな視点に目を向ける必要があります。社内の業務に関する企画であれば、組織全体の問題の構造、組織の成長の歴史と今といった情報へ。そして商品やサービスの企画であれば、社会の抱える問題や課題、世の中のトレンド、テクノロジーや政界の動きなどに目を向けておく必要があります。
11.この企画には本当に価値があるのか?(Really)
そして、11点目、「本当にこの企画に価値はあるのか?」というクリティカルな視点を持つということです。その企画がどのような種類の企画であれ、どのような規模であれ、ユーザーにとって本当に価値があるか?という問いに耐えられないのであれば、実行しても上手くいくことはないでしょう。本当にユーザーを幸せにできるのか?をぜひ常に考えてみてほしいと思います。
おわりに
以上、企画案を整理する際に押さえておきたい11のポイント【企画書の書き方】についてでした。企画案を整理する際にはぜひ意識してみてください。
企画案を整理する際に押さえておきたい11のポイント
- 企画者は誰なのか?(Who)
- 何のための企画なのか?(Why)
- 誰を対象とした企画なのか?(Whom)
- 何をする企画なのか?(What)
- その企画をどのように実行するのか?(How)
- いつ実行する企画なのか?(When)
- どこで実行する企画なのか?(Where)
- どの程度のコストがかかるのか?(How much)
- なぜあなたがこの企画を行うのか?(Why you)
- なぜ今この企画を実行するのか?(Why now)
- この企画には本当に価値があるのか?(Really)
なお、11の問い全てに必ずしも最初の段階で答えられなければいけないという訳ではありません。ただし、何のためにこの企画を考えるのか?という「Why」については、しっかり押さえておく必要があります。何のために、つまりどんな問題を解こうとするのかがブレると、それ以外の項目も合わせてブレブレになってしまうからです。Whyに関しては、より意識的にチェックしてみて欲しいと思います。それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。