こんにちは!探究.com編集部です。今回はマーケティング戦略を設計する際に重要となる要素を絞り込む際に役に立つ、マーケティング・マネジメント・プロセスについての投稿です。
少しずつ部分的にマーケティングの手法を学んだり取り入れてはいるものの、もう少し全体のプロセスを統合して設計したいという方はぜひチェックしてみてください。
マーケティング・マネジメント・プロセスについて
マーケティング・マネジメント・プロセスとは?
マーケティング・マネジメント・プロセスとは、コトラーが提唱したマーケティング戦略を考え実践するためのプロセス体系の一つです。調査分析、市場の細分化と選定(STP)、マーケティングミックス(4P)、マーケティングの実行と評価、という流れを統合して考えることで、誰に何を届けるのかを設計します。
調査分析
まずは現在置かれている状況を正しく把握するための調査と分析を行います。市場環境はもちろん、マクロ環境、自社環境、競合環境も合わせて調査します。代表的な例として、PEST分析、VRIO分析、ファイブフォース分析、3C分析、SWOT分析などが調査手法の例として考えられます。
市場の細分化と選定(STP)
調査分析の結果を得て、自社が事業を展開する市場の選択とポジショニングを行います。この流れはセグメンテーション・ターゲティング・ポジションニングという3つのステップで成り立ち、「STP」というフレームワークとして知られています。
セグメンテーション(Segmentation)
市場を細分化して分割します。この「市場を分割すること」を「セグメンテーション」と呼びます。分割する際の切り口としては顧客のニーズ、属性、購買プロセスの段階などが考えられます。
ターゲティング(Targeting)
分割したセグメントの中から、自社が事業を展開するセグメントを選定します。基本的には自社の競争優位性を発揮できるセグメントを選定します。
ポジショニング(Positioning)
選定したセグメントの中での自社の製品・サービスの位置付けを考えます。顧客に対し、他社との関係性の中でどのような製品やサービスを展開するか、差別化を意識して考えることが重要です。
STPについては、下記の記事でも別途紹介しているので、もう少し詳細を知りたい場合は合わせてチェックしてみてください。
関連記事:マーケティングの基本要素を押さえるフレームワークSTP
マーケティングミックス(4P)
顧客に働きかける具体的なマーケティングの内容を設計する際に重要とされるのが「製品・価格・流通・販売促進」の4つです。これら4つの要素を総称して「4P」、それぞれを組み合わせながらマーケティングの要素を設計して実施することを「マーケティングミックス」と呼びます。
プロダクト(Product):製品
どのような製品をつくるかについて考えます。ターゲットとする顧客のニーズをどのように満たすか、抱えている問題をどのように解決するのかを考え、それを製品に落とし込みます。
プライス(Price):価格
製品をどのような価格で提供するのかについて考えます。製品の価格をいくらに設定するのか、買いきりなのか継続課金なのかといった要素に加え、契約の仕方や支払い方法についても考えます。
プレイス(Place):流通
製品が顧客のもとに届くまでの経路について考えます。店舗の場所や立地、店舗内での導線設計ほか、Web上で購入できるのかなど、開発から顧客の手に渡る(価値体験する)までの流れを考えます。
プロモーション(Promotion):販売促進
広告をどのように展開するか、どのような営業を行うかなど、どのようにして販売促進を行うかを考えます。
マーケティングの実行と評価
戦略の目的・目標設定と見える化、行動計画を設計し、実際にマーケティングを行います。実行結果を測定・評価し、改善を繰り返してより高い成果の獲得を目指します。
おわりに
以上、マーケティングについて考える際に知っておきたいマーケティング・マネジメント・プロセスについてでした。今回の内容を振り返ると、下記のような質問に答えられるようにすることが重要です。
<考えたいポイントの振り返り>今、市場はどのような環境にあるか競合環境、自社の強みはどこにあるか市場をどのように分割することができるかどの市場を狙うのかその市場の中でどのような位置付けを狙うのかどんな製品やサービスを展開するのかどのような価格設定を行うか製品やサービスをどのようにして届けるかどのようにして世に広めていくか活動の状況と結果をどう測るかどのようにして評価改善を行うか
これらの質問に一つずつ、向き合って考えてみてほしいと思います。今回はコトラーのマーケティング・マネジメント・プロセスがテーマでしたが、マーケティングを考える上で知っておきたい要素は他にも多数存在します。
今回出てきた要素を自社の取り組むの中に取り込んでいく際に、不足していると感じている要素があればぜひカスタマイズして加えてみてほしいと思います。
それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。マーケティングに関連して、下記の記事もよければチェックしてみてください。