トレードオフを打開する策を考えるAND思考【思考法】

こんにちは!探究.com編集部です。今回は問題解決の思考やアイデア発想の場面で活きる「AND思考」についての投稿です。物事には、何かを得ようとすると、他の何かを失う「トレードオフ」の関係があります。このトレードオフを打破しようとするのがAND思考の考え方です。

アイデアを考えようとしている方、思考に行き詰まりを感じている方などはぜひチェックしてみてください。

問題解決の場面でAND思考を活用する

AND思考とは?

何かを得ようとすると、他の何かを失わざるを得ない状態をトレードオフと言います。品質とコストの関係、正確性とスピードの関係、仕事とプライベートの関係など、日常の問題解決の場面でトレードオフの関係は存在します。

そして、トレードオフの状態を打破して、2つの相反する要素を両立させようと考える思考が「AND思考」です。トレードオフになるから一方は諦める、という合理的な判断を下してしまう前に、一度、両方を得ることはできないかと問うことで豊かな思考を促します。

AND思考の活用法

得たいものを考える

今何を求めているか、何をしようとしているかをまずは明確にします。例えば「お客様とのコミュニケーションを密にして、関係性を深めたい」など。

得ようとする反面で失うものを考える(トレードオフの把握)

今求めていることを考えたら、それを求めることで失うもの、あるいは犠牲にする必要のあるものについて考えてみます。コミュニケーションを増やそうと思うと、その分時間がかかるため、他の業務に注ぐことのできる時間が減ってしまうというように、トレードオフになる要素に目を向けます。

品質と納期のような分かりやすい直接的なトレードオフの関係もあれば、例のようにその時間があれば本来できたことができないといった間接的なトレードオフも存在します。

両立する方法を考える

相反する要素が書き出せたら、それら2つを同時に得ることができる方法を考えます。発想のポイントとしては、Aを得ようとするとBを失ってしまう、という前提を反転させて、Aを得ると実はBも得ることができるのではないかと仮定してしまうことです。その後、考えた仮定を論理的に説明できるよう考えていきます。

例えば、「お客様とのコミュニケーションを増やす」ことで時間コストが増加し、「他の業務が滞る」というトレードオフの関係を「お客様とのコミュニケーションを増やせば、実は他の業務も効率が上がるのではないか」と仮定するというイメージです。

そして、その仮定した内容を現実にするにはどうあるべきかを考えます。お客様自身が情報発信をしてくれるよう促すことができれば、顧客との関係構築と、見込みへの情報発信の両方を成し得ないかと考えていくことができます。

おわりに

以上、トレードオフを打開する策を考えるAND思考【思考法】についてでした。トレードオフの関係は、経営レベルから現場の戦術レベル、そして個人の人生、生活レベルで存在します。AND思考を身につけることで、思考の幅を広げてみてはいかがでしょうか。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。AND思考に関連して、下記の記事も合わせてお読みください。

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