建設的な思考・コミュニケーションを行うために頭に置いておきたい「無知の知」【思考法】

こんにちは!探究.com編集部です。今回は企画運営において、建設的に思考・コミュニケーションを行うために頭に置いておきたい「無知の知」についての投稿です。「無知の知」という言葉を聞いたことはある、でもそれについてあまり考えたことはないという方はぜひチェックしてみてください。

無知の知を知る

無知の知とは

「無知の知(Not Knowing)」とは、「知らないということを知る」ことであり、「知らないということを受け入れる」ことです。もともと、哲学者のソクラテスが真理探究の道を進むために必要不可欠な考え方として提唱しました。

知らないということが存在する状態、あるいは無知を指摘されると、後ろめたさを感じたり、知ったかぶりをして誤魔化そうとしてしまう場面があります。しかし、どれだけ多くの知識を得たとしても、世界に存在する物事の全てを知ることは出来ません。

無知であることを悲観したり、誤魔化すのではなく、無知であることを受け入れ、無知であるという状況を積極的に活かそうとする思考・マインドセット、つまりは「無知の知を知って活かす」ことが重要です。

無知の知を知ることの利点

本質的な問題課題を発見しやすい

無知の知を知るということは、今見えている世界の範囲が全てではないということを自覚することを意味します。「自分は知っている」「自分は分かっている」と決めつけて考えてしまうと、視野を狭めてしまう可能性があります。今自分が捉えている世界が全てではないのではないか?という視点を持つことで、既存の枠組みの中で考えていては到達することのない問題点に到達する可能性を高めることができます。

未知の分野へのチャレンジがしやすい

無知の知を受け入れることで、無知であることへの耐性が高まると共に、未知であること、混沌であることへの耐性も高まります。知っていることの中から選択肢を選ぶのではなく、「今はまだ分からないこと」も選択肢の中に含めて前進することができます。

無知であることへ寛容になることができる

自分自身の無知を受け入れることができれば、他者の無知についても受け入れやすくなります。「なんで知らないんだ」と否定的に接してしまうよりも、知らないということをただありのままに受け入れ、その地点から最良の道を選択して進んでいくことが大切です。

無知の知と向き合う上での注意点

ここまで無知の知を受け入れることが重要であると述べてきましたが、無知であることを受け入れるからと言って、学習に対して妥協して良いという訳ではありません。全力で学習した上で、それでも知らない領域というのは存在しており、より高みを目指すためには無知であることを悲観せず、前進するためのエネルギーに変えていこうとするものです。

おわりに

以上、建設的な思考・コミュニケーションを行うために頭に置いておきたい「無知の知」【思考法】についてでした。当サイトでも様々な思考法やビジネススキルについて紹介していますが、それらの前提に「自分は完全ではない」という認識があってこそ、新しい知識は活きるものなのかもしれません。自身のスキルアップ、他者とのコミュニケーションにおいて、無知に向き合う姿勢を大切にしてみてはいかがでしょうか。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。こちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

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