【企画立案】資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析

こんにちは!探究.com編集部です。本日は課題整理や顧客分析の際に活用できる、パレート分析に関する考え方について投稿しています。

事業の運営においては、日々限られた資源の中で、最大のリターンを得るための施策を考え実践していく必要があります。ここでは、数ある要素の中から、自社にとって重要度の高い要素を可視化し、施策の設計に役立てる方法について触れていきます。

パレートの法則について

パレート分析を用いて資源の投資先を検討する

売り上げの大半は少数のお客様が構成する

事業やビジネスの運営状況を分析していくと「結果(売り上げ)の大部分は、全体のうちの一部の要素(顧客)によって大きく影響を受けて構成されている」ということが分かってきます。例えば顧客の上位20%が、売り上げ全体の80%を占める、といった状況です。

資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析

例えば顧客の上位20%が、売り上げ全体の80%を占めるように80:20に落ち着く様な状況を80:20法則と呼んだりします。

パレート分析について

パレート分析は、このような分布の法則を利用して、資源を投資すべき先の優先順位や適切なアプローチについての分析を行う手法です。以下、顧客と売上の関係についてパレート分析を行う際の簡易サンプルをイメージしながら、流れを紹介します。

情報を整理する

資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析

まず自社の保有している顧客情報から、お客様それぞれの売上高を整理して上位から順に並べ、累計売上高を算出します。エクセルを使って、顧客毎の数字を整理すると良いでしょう。

グルーピングを行う

数字を整理したら、今後の方針を設計していくためのグルーピング(分類)を行います。例ではA社からC社を優良顧客、D社からH社を将来の優良顧客と捉えてグルーピングを行っています

優先順位や今後の方針を検討する

資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析

グループ毎の特徴を分析し、そのグループの顧客に応じて今後取る必要のある施策を設計します。優先順位で考えると、基本的には貢献度の高い要素から順に重要度を高く位置づけます。

例ではグループ別の今後の方針例を下記の様に定めています。

グループA
グループA顧客様限定のクローズドイベントの実施やキャンペーンの設計。継続利用と紹介を狙う。

グループB
グループAレベルに上がってもらうための施策を実施。具体的にはお客様の状況を再度分析し、追加メニュー提案。隔月訪問を目指す。

グループC
ひとまず積極的なアプローチは控える。継続的な情報配信を行い、説明会などの定期イベントへの誘客。1対多による追加提案。

意識しておきたい注意点

自社にとっての重要度を可視化し、資源の投下先を検討できるパレート分析ですが、活用する上で注意が必要な点があります。それは、重要度が高くない要素への考え方についてです。

貢献度の高い要素への優先的な資源の投下は重要ですが、だからと言って貢献度の低い要素は全て切り捨てれば良いという問題ではありません。なぜなら、分析している項目(例では売上)以外の要素に貢献している可能性があるからです。

資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析

例えば、顧客数が多いことで得られる信頼や、情報収集力も企業にとっての資源であるからです。方針の策定はそのような面に配慮しながら、パレート分析以外の分析手法を用いて自社の強みの源泉についても考えなら意思決定へと繋げていきます。

様々なシーンで活用可能

顧客と売り上げの関係性だけでなく、商品と売り上げや、営業担当者と契約数の関係、または問題の発生要因と発生件数などにも当てはまり、問題の分析や解決策の策定時などにも活用されます。

改めてポイントを振り返ると、「結果の大部分は、全体のうちの一部の要素によって大きく影響を受けて構成されている」ことを意識し、重要度の高い要素に適切な資源を投下するといった内容が、押さえておきたいポイントとなります。

おわりに

以上、資源を集中させるべき要素を見極める際に役立つパレート分析についてでした。限られた資源の中で、最大の結果を出していくために、一つの分析手法としてぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。よければこちらの記事も合わせてチェックしてみてください♪

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参考書籍:ビジネス・フレームワーク (日経文庫ビジュアル)

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