経験を学びに変えるために知っておきたい「コルブの経験学習モデル」

どうもこんにちは!探究.com編集部です。今回はスタッフや自身、組織の「学び」を考える上で知っておきたいコルブの経験学習モデルについて紹介します。

コルブの経験学習モデルについて

コルブの経験学習モデルとは?

経験を学びに変えるために知っておきたい「コルブの経験学習モデル」

コルブの経験学習モデルとは、経験を単なる経験に終わらすことなく、自身の学びへと昇華させ、次のアクションへと繋げていく考え方を論理化したモデルです。

具体的には、①具体的経験→②省察的観察→③抽象的概念化→④能動的実験→①具体的経験…というサイクルを繰り返すことによって、学びを獲得していきます。

具体的経験

業務や活動の中で具体的な経験を行う段階です。ここで経験した内容について、どんな経験をしたのか、具体的に何を体験したのかを書き出して整理します。

省察的観察

経験した内容を振り返り、良かったこと・悪かったこと、その時々に感じたこと、狙いとのギャップなどについて書き出して整理していきます。書き出した内容に対して、何故なのか?とその背景にある原因や理由を探っていきます。

抽象的概念化

②の省察的観察で得られた内容を、成功体験をそのほかの状況でも応用できるように、失敗体験は克服できるように、持論化(マイセオリー化)します。良かったポイントや改善が必要な項目を一度抽象化し、その上で他の場面でも、もしくは自分でなくとも活用できるように情報を体系的に整えます。

思考のヒント
概念化の簡単な例としては、プロセスを可視化したり、「●●を成功させるための3ポイント」のようにまとめるなどの方法があります。

能動的実験

③の抽象的概念化によって導き出した持論(マイセオリー)をそのほかの場面でも試してみます。能動的という言葉が付いているように、自ら仮説を持って試行することが重要です。この能動的実験によって、次なる具体的経験が得られるため、また①へと戻ってサイクルを繰り返します。

振り返りの際は多面的に省察しよう

さて、コルブの経験学習モデルについて触れてきました。このサイクルを回していこうと思うと、②の省察できちんと経験を振り返ることが必要不可欠です。まず自分自身で「なぜだろうか?」「他に選択肢はなかっただろうか?」など様々な問いを持って振り返ります。

そして、可能であれば他者からのフィードバックをもらいながら、経験に対して多面的な省察が実施できるよう努めます。自身がメンバーの振り返りをサポートする側にある場合は、経験の中から何が学べるか?と言う視点で問いかけを行います。

なお、経験学習モデルと相性の良い振り返りの手法がYWTです。個人、またはチームで振り返りを行う際、意識して活用してみてください。

関連記事:経験を振り返って次に活かすフレームワークYWT

おわりに

以上、経験を学びに変えるために知っておきたい「コルブの経験学習モデル」についてでした。私たちは日々、様々な経験を体験していますが、その経験一つ一つに対して意識的であるかどうかで、得られる学びの量も質も段違いに異なります。

今回紹介したコルブの経験学習モデルを活用し、経験を学びに変えて成長し続けていく習慣を掴んでいきましょう。それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。

参考文献:「経験学習」入門

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