こんにちは!探究.com編集部です。今回は企画運営に欠かせない「振り返り」についての投稿です。これまでにも振り返りの考え方や手法について触れてきましたが、今回は改めて振り返りの基本的な考え方を押さえておきたいと思います。
振り返りについて、改善、学習について課題を抱えている方などはぜひチェックしてみてください。
企画の運営には振り返りが必要不可欠
振り返りとは
振り返りとは、実行したアクションの成果とプロセスを明らかにし、次の実行時により良い成果を得るための改善点や学びを抽出することです。チラシの作成・配布、広告出稿、イベント開催など、企画の規模に関わらず、全ての企画は実行して終わりではありません。事前に設定した目的・目標とどの程度ズレがあるか、その要因は何か分析し、次の機会にはより高い成果を出せるよう改善策を考えるところまでが、一つのサイクルです。
何を振り返るのか
状況の把握(計画との差分の可視化)
まず、アクションの結果を的確に把握します。企画には事前に設定している目的や目標、それらを実現するための計画があり、その計画に基づいてアクションを行なっているはずです。ですので、まずはその計画と実際に行動してみて得られた結果のズレ(もしくは「達成度」)を可視化します。
より良くするためにできること
差分を可視化したら、目標に届かなかった点に関してはその原因を分析し、次はどうすべきか、改善策を考えます。想定していた目標よりも高い成果をあげられたポイントに関しても、なぜ上手く行ったのか?を分析して成功要因を抽出し、次の機会に活かせるよう最善の方法を考えます。
改善点を抽出するという振り返りの考え方としては「PDCAサイクル」、「KPT」なども合わせて参照してみてください。
業務の振り返りから改善策の策定までに活用できるPDCAチェックシート
ビジネスフレームワーク「KPT」の紹介!振り返りシートとして使える無料テンプレート掲載
何を学ぶことができたか
実際にアクションを行なってみて、気づいたことや学んだことを言語化します。具体的な目標に沿った改善点だけでなく、実行する主体となる自分たちの中で起きた変化や発見なども含めて考えます。そして、得られた気づきや学びを次の機会に活かすにはどうするかを考えます。
学びを抽出するという振り返りの考え方としては「経験学習モデル」、「YWT」、「ダブルループ学習」なども合わせて参照してみてください。
経験を学びに変えるために知っておきたい「コルブの経験学習モデル」
振り返りの質を高めるために知っておきたい「ダブル・ループ学習」の考え方
いつ振り返るのか
さて、振り返りを行うタイミングに関してはどうでしょうか。振り返りを実施するタイミングには様々なポイントがありますが、前提として押さえておきたいのは「アクション後の振り返り」と「アクション中の振り返り」があるという点です。
アクション後の振り返り
何らかのアクションが終わった後に実施する振り返りです。例えば事業の立ち上げから一区切りついたタイミング、一つのイベントが終わったタイミング、一つの販促施策が終わったタイミングなど。過去のアクションに対して、結果の可視化や改善点、学びの抽出を行います。
アクション中の振り返り
アクション後の振り返りに加え、アクションの最中に実施する振り返りも重要です。実施後の振り返りが「過去」に焦点を当てるのに対し、アクション中の振り返りは「今」に焦点を当てて振り返りを行います。今、計画からするとどのような状況にあるか、計画立案時には想定されていなかった状況や変数は存在するか、存在する場合どのように方向修正すべきかなどを考えます。
細かい振り返りの蓄積が全体の振り返りの質を高める
振り返りのタイミングとしてアクション後の振り返りとアクション中の振り返りがあると述べました。多くの場合、振り返りと聞いて思い浮かべるのは「アクション後の振り返り」ではないでしょうか。このアクション後の振り返りを効果的に行うには、その過程で小さく振り返りを行い、リアルタイムに学びを言語化しておく必要があります。時間的に長い尺度になり、情報量が増えるほど、思い出すのが難しくなるためです。小さな振り返りを重ねつつ、最後に全体を振り返るという考え方を持っておくことがポイントです。
おわりに
以上、アクションはやりっぱなしにせず「振り返り」を行うことが重要【企画運営】についてでした。会議の設定や日報の活用の仕方などから、振り返りの考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。
それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。振り返りに関して、よければこちらも合わせてチェックしてみてください。