こんにちは!探究.com編集部です。今回は「発散思考」と「収束思考」についての投稿です。問題解決やアイデア発想において、知っておきたい思考の分類です。日頃、物事を創造的に考える必要のある方は、ぜひチェックしてみてください。
発散思考と収束思考を使い分ける
発散思考とは?
発散思考とは、思考するテーマに対して、要素や選択肢を思いつくだけ出力していく思考法です。発散思考では、取り入れた情報より多くの情報を導き出すこととなります。
発散思考では、アイデアの質よりも量を重視し、既成概念に囚われず自由に発想を行います。また、「これはちょっと違うかな?」と感じるようなアイデアも歓迎し、柔軟に、幅広いアイデアを出力することが重要です。「もうこれ以上は出てこない…」と感じたところからもう一踏ん張りすることで、普段の思考領域を超えたところまで思考を広げることを目指します。
収束思考とは?
収束思考とは、発散とは逆に複数の情報から一つの結論へと見出していく思考法です。発散によって広げた情報の中から共通点を見出し、要点を抽出し、目的に合う結論を一つに絞っていく思考です。
収束思考では、情報と情報の関係性を理解し、意味のレベルで整理することが求められます。ロジックツリーを用いて情報を整理するのもオススメです。
発散思考と収束思考を段階に応じて使い分ける
発散思考と収束思考は、どちらか一方だけで成り立つものではなく、問題解決やアイデア発想の現場において、目的や段階に合わせて両方を使い分けられることが重要です。
設定したテーマに基づきアイデアを広げ、整理・統合し、結論に向かって収束させていく、この流れを意識しましょう。
なお、発散と収束は一度のサイクルで終わるものではなく、上図のように発散と収束を繰り返しながらアイデアや結論の質を高めていくこととなります。
よく起きうる上手くいかないパターン
上述のとおり、発散と収束を繰り返し、アイデアを開いては閉じてを繰り返すことで質が高まっていく訳ですが、言うは易し。実際に実践しようと難しいものでもあります。以下の2パターンは、この発散と収束が上手くいかない典型例です。これらを頭に置いて、陥ってしまわないように気をつけておきましょう。
思考が広がることなく結論に至る
まず、思考の発散段階で十分に思考が広がらずに、結論に至ってしまうパターン。結論を急いでしまったり、固定観念に囚われて思考がガチガチな状態の場合に陥りがちな展開です。質よりもまずは量にこだわる、出てくるアイデアは否定せずに歓迎するといったスタンスを前提に持って、思考を広げていきましょう。
発散し続けて結論に至らない
次に、発散はするものの、発散し続けるだけで収束できずに結論に到達できないパターン。これは「アイデア発想すること自体が目的化」してしまった時に起こりやすい問題です。アイデアを発想する目的が明確でなければ、いつまでも発散し続け、大量に書き出された付箋を見て満足する、といったことになりかねません。そもそもの目的、到達したい結論の方向性を明確にした状態で発想に取り組むことが重要です。
発散と収束までの流れを掴みたいときにオススメのKJ法
発散思考と収束思考、これを一つの流れとして実践できる代表的な手法として「KJ法」があります。KJ法についてはこちらの記事で紹介しているので、合わせて参照してみてください。
おわりに
以上、発散思考と収束思考【思考法】についてでした。発散と収束は問題解決、アイデア発想に取り組む上で欠かせない考え方です。この両者を場面に応じて使いこなせるよう、トレーニングしていきましょう。
それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。思考や発想に関して、こちらの記事も合わせてチェックしてみてください。
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